昼放課。美雨は裕樹の元に行った。

【裕くん】
「美雨。どうした?」
【進路のことで先生と話すことになったの。それでね、私行きたい所が出来たの】
「そっか。ならそのまま言えばいいよ」
【いいのかな?言って】
「それを悩んでたのか?自分で決めたことだろ。自分で言わないと悩み続けるだけだろ」
【うん、そうだね。ありがとう、裕くん】






 放課後。先生に私が志望する学校言うと、その学校の資料を見せてくれた。先生も私に同じ学校を紹介してくれようとしていたみたい。



「とりあえず、ここを第一志望にしとくな」
【うん】
「後、悪いな」
【え?】
「イヤ。補習のこと何も言わずに止めて」
【いえ、忙しいのにやってもらってましたし。テストまでには何とかしますから。色々手段はありますしね】


 夏休みの出校日以降、夏休みの補習自体がなくなっていた。
理由は聞いてないけど、先生の忙しさと苦情みたいなものが重なったんじゃないかと私は考えている。


 だから、謝ってほしくはない。無理にお願いしてる気がしてくるから。