お風呂から上がると一通のメールが届いていた。

送り主は今井怜奈。つい先日、合コンでアドレス交換した子だった。

好きでも何でもない。ただ、メールが来るから返事を返すだけ。俺は単なるメル友としての関係のつもりだけど、相手のことは知らない。

でも、告白してきても断る。それだけははっきり言える。





 怜奈に返信するとすぐに携帯が鳴いた。



 早いな。


 そう思い、メールボックスを開くと母親からだった。

 いつものように「ちゃんと食べてる?気温の変化が激しいから体に気をつけて」と。


 それに「わかった」と返すのもいつものこと。



 俺の日常には変わったことは何一つない。



 けれど、それは今日まで。明日からは新しい学校へ赴任する。

そこでまた、新しい出逢いが待っている。


それが教師になって三年目を迎える俺の楽しみでもある。








 ~瑞輝side~