「ほぅ…そうやって前髪で隠せば見えなくなるとでも思ってるのかのぉ」 大声を出したのには、動じず祖父は私の痛い所を突いてくる… 私は… 私は… 物心がついた時から、普通の人には、あまり見えない物が見えるのだ。 そう…幽霊が……… 私は、幽霊を見たくない為に前髪を伸ばし続け… 人と、あまり接する機会がなくなった。 だって…見えるから憑いてるのが。 私は、現実から逃げた。