『うん。……ずっと連絡出来なくてごめんなさい』 電波でも和華菜の震える声がしっかりと聞こえてくる。 「それよか、お前……寿は?」 『彼は大事な会議で家に居ないの』 24時間操られ鎖に繋がれた様な生活を強いられているのかと思っていたが、どうやら自由な時間があるようだ。 少しだけ安心した。 だが安堵の溜め息は、和華菜の言葉によって塞き止められた。 『ねぇ……竜治、私を……助けて』