運の椅子を手に入れてから、すぐに日本へ帰宅した。

もう少しフランスを堪能したかったのだが…。

「次の椅子は邪なのか?」

エレナの下着を、それ以上のものを見せてもらった後、フカフカのベッドで俺の右腕に頭を乗せ寄り添っているエレナに聞く。

「私もそう思ってたんだけど違うのよね。椅子は見つかる順番があると思ってたけど、その仮説も違ったみたい」

「まぁ七つ揃えば良いんだから順番なんてどーでもいいだろ」

俺はエレナの額に唇を寄せた。

「それもそうね。……次の椅子は“殺”よ。ただ今は椅子が移動してて何処かに留まってないの。多分運ばれているのね。だから椅子の動きが落ち着いたら取りに行きましょう」

エレナは物足りなかったのか、俺の唇に噛み付く様なキスをした。

何度もキスを繰り返し、俺達は快楽の波に飲み込まれて行った。