目的を無くした俺の腕は新たな目的としてシーツを掴み、エレナの肩に掛けてやった。 そして俺もシーツを肩まで掛け、寝る為にエレナに背中を向けた。 「はぁ…」 寝られない。 男として、人間として最低な事をしてしまった俺。 エレナが傷つかない訳がない。 「はぁ~…」 俺はどうしたらいい? 「はぁ~……」 俺はどちらを愛してる。 そんなの和華菜に決まってる。 …本当に? 嘘なんか吐いてない。 エレナの前で和華菜を愛していると告げたんだ。 エレナの事は愛していない?