結果として“和華菜の為”になってしまったが、寿を殴り続けたのは愛した人を殺されて狂った訳ではない。 最後まで鬼畜な寿には、心臓を握り潰して死ぬなんて、罪が軽すぎると思ったのだ。 きっとエレナは俺の気持ちを読まず、結果だけを見ていたのだろう。 それが原因でエレナは消えてしまったんだ。 「エレナ……行かないでくれ……」 もう一度抱きしめて言葉にしていない、この想いをエレナに伝えたいんだ。