「高村!大丈夫か!?」

 「私は大丈夫ですけど...
  和也先輩が...。」

   先輩の体はあざだらけだった。

 「大丈夫だよ。無事でよかった。」

 「助けてくださってありがとうございました。」

 「どういたしまして。」

 「でも、どうしてここが
  わかったんですか?」

 「美羽と別行動になった後、
  高村に話があったから電話しようと
  思ったんだ。でも、つながらなくて。

  そしたら、路地の中に高村が入って
  行くのを見たから、もしかしてって思って。」

 「そうですか...」