たくさんの愛を君に




「そ…そっかぁ

ホントなんでもないから…
起こしてゴメンね」



聞けない…
聞きたくない
捨てられるのが怖い

名前の知らない
あのキレイな人に啓太を取られたくない



そんな想いばかりが
頭の中を駆け巡る…



…でも啓太は優しいから
あの人を好きだったとしても
私に別れるって言い出せないのかも知れない…



最近の啓太はどこか少し上の空だ
しかも仕事の帰りが遅い

それもあの人絡みと考えると辻褄があう