今年の初めに約束していた、食べたいと言っていた季節限定のモンブランを二つ購入した阿久津は一人、人気のない山桜が咲く場所に来ていた。 そこは美羽の眠る墓地が見下ろせる場所でもあった。 「…約束、果たしたぜ。だから今度は、全国大会出てやるからよ…」 その時はまた、お前の影響で好きになったモンブラン持ってきてやるよ。