「み…観月ちゃんその子のこと好きなの?」

「当たり前じゃんっ
好きだからちゅーするんだよ?」

きょとんとしながら
私を珍しいとでも言うように見つめる。



そんな香住の元へ愛弓が近づいて


ぎゅっ


「わぁっ」


しゃがんでいる香住の後ろから抱きついた。


「愛弓お兄ちゃんだ♪」

「何の話してたの?」

抱きついたまま尋ねる愛弓。

「あんね、観月がね、ちゅーしたってゆったら
お姉ちゃん固まっちゃったの」

ニコニコしながら愛弓に報告する観月ちゃん。

「み、観月ちゃんっ」

私は何だか恥ずかしくてさらに縮こまってしまった。


「へぇ…
観月から?」

私の反応にクスクス笑いながら尋ねると

「うんっ
だってだぁいすきなんだもんマサくんが」

と少し頬を染めながら無邪気に答える。


「マサくんて言うんだそいつ」


「うんっ!
お姉ちゃんてばまだお手手も繋いでないし
ちゅーしてないって言うんだもん
観月びっくり!」


ケタケタと笑う観月ちゃんを他所に、私はもう無理だと思い身を捩って逃げようとする


「確かに
..
まだだね?」


愛弓もニヤっとしながら
答えると、
逃げようとする私を引き戻した。



「愛弓お兄ちゃんは
なんでちゅーしてあげないの?」
愛弓に詰め寄る



「…………」

私は引き戻された腕の中で、
なんて答えるのだろうとハラハラしていた。


ぎゅっ



「…ちゅーよりも
こっちのが楽しいよ?」



クククっと喉をならして笑う愛弓。


「どーして?」


「だってこうしてると、
ドキドキが伝わるから楽しいんだよ」


私の背中にぴたりとくっつく。

私の鼓動は、速度を増して激しく打ち付ける。


ドクン…ドクン


「ほら…ね」

ふっと耳許で笑いながら
囁く愛弓に
顔が熱くなっていく。