それから私がお世話になっている施設の庭で、
子供たちと遊んだ。
「愛弓にいちゃん僕にもおんぶしてっ」
ちっちゃい子供達は愛弓の周りに集まっている。
「へいへい」
そう言いながらも楽しそうに子供達の相手をする愛弓。
「わぁいっ
高いなぁ~愛弓にいちゃんおっきいもんね」
おんぶしてもらって
その高さに目を輝かせている子を眺めながら、
私は良く私になついてくれている観月ちゃんと地面にお絵かきして遊んでいた。
「ねぇ香住お姉ちゃんは愛弓お兄ちゃんにおんぶされたことある?」
愛弓を眺めていた私を覗きながら問う観月ちゃん。
「まさかっ無いよ~」
「ふぅん…じゃあお手手繋いだ?」
つまらなそうに木の枝で
くまの絵を書きながら言う観月ちゃんに、
少し戸惑いながらも
「無いよ?」
と否定する。
これでもう質問攻めは終わりかな?とほう…と息をつくと
観月ちゃんは閃いたように顔を上げ、
好奇心に満ちた顔で私を見た。
「じゃあ
ちゅーは?」
「?!」
あどけない五歳の子に聞かれるなんて思わなかったので
驚きと羞恥でごちゃまぜになって反応に困った。
「無いよ…」
視線を少しずらして答える。
なんだか気まずくて、
私も地面にウサギの絵を書き始める。
「……なぁんだ。
二人とも恥ずかしがりやさんなんだね」
「え?」
「だって観月、同じ幼稚園の子とちゅーしたよ?」
「なっ…」
まるで当然だと言うような表情で言う観月ちゃんに固まってしまった。

