ヴァムピーラ


「お、お父さん!」

 目を丸くして私達を見ているのは、アトリエから帰ってきたであろう父で、その父を見てリキがうろたえた。

「は、初めまして」
「きゃあっ」

 勢いよく頭を下げたものだから、リキに抱きかかえ上げられている私は悲鳴を上げた。

「初めまして。・・・どちら様かな?」

 娘が見知らぬ男に抱きかかえ上げられているのに、きょとんとそう尋ねる父は、さすがだと思った。

「リキュラド=クリドアラです」

 え、リキュラド?

「リキって、そんな名前だったの?」
「カノンはちょっと黙ってろ」

 苦笑しながらリキが小声で言った。父はまじまじとリキを見つめて、

「意味が通じなかったら悪いが、もしかすると、君はミウと同じなのかな?」
「・・・はい」

 少し緊張したように、リキが答えた。