ヴァムピーラ


 レアさんが、ヴァンパイア。
 母さんも、ヴァンパイア。

 いったい、どうなってるの・・・?

「・・・私じゃ、その不安は消せないの?」
「レア・・・」
「それとも、英輝さんは今でもミウのことが好きなの?」
「違う。それは違う、断じて」
「・・・本当に、私のことを大事だと思うのなら、不安になんてならないで」
「レア・・・すまない」
「貴方の不安は、私を不安にするから。お願い」
「わかった、約束する」
「・・・それじゃあ、あとで」
「ああ」

 レアさんがこれから扉を開くのだということを、硬直していた私は気づくのが遅れた。結果、扉を開いたレアさんと、目が合ってしまった。

「え・・・カノンちゃん・・・?」
「何?」

 見開かれた金色の瞳と、河島さんの焦ったような声が私に向けられた。

「あの・・・私・・・」
「まさか、今の話・・・」
「ご、ごめんなさい」

 レアさんはみるみるうちに険しい表情になり、河島さんは真っ青になった。私は思わずその場から立ち去ろうとした。