ヴァムピーラ


「カノンちゃん、久しぶり」
「お久しぶりです」

 笑顔で挨拶をするレアさんに、さっきの光景が思い浮かんで赤面する。

「やあねぇ、硬い硬い!」
「怜愛、この子は?」

 レアさんの隣に座っていた男の人が身を乗り出してきた。

「初めまして」
「あ、初めまして」

 にっこりと笑いかけられ、どぎまぎする。
 そこにコータさんが口を挟んだ。

「ちょっとぉ、リョウちゃん。この子に手出しちゃ駄目よ」
「えー、なんでだよ」
「リキちゃんのお気に入りだから」
「えっ」

 コータさんの言葉に、私は目を剥いた。レアさんが隣で笑っている。

「ちょ、ちょっとコータさん、お気に入りってどういうことですか」
「なんだよ、時間も守れないようなやつ、プロ失格だろ」

 リョウと呼ばれたモデルが時計を見ながらそう言った。コータさんも時計を見て、

「珍しいわね。リキちゃんが遅れるなんて・・・」