「鈴音、龍蓮、見たことある?」
あたしは2人にそう聞きながら写真を渡した。
そしてあたしはメモリーカードをパソコンに差し込む。
「僕知らない」
「俺も」
2人の言葉に“だよねー”と呟きながらハッキングを進めてく。
本来ならハッキングはあたしがする仕事じゃないんだけどね。
3人の中ではあたしが一番出来るからあたしがやんないと。
「…あ」
結構頑丈にロックが掛かっていたが、それを外してデータを覗く。
「誰か分かった?」
「永浜 流星。
他は、あたし達と同じ高2ってことと武道をやってる、ってことぐらいしか。
高校の名前は…ない」
永浜 流星という名前とか個人情報は出てくるのに、高校の名前だけは出てこなかった。
「要注意人物?」
「そうそうことになるね」
いつの間にか龍蓮が用意してくれてた紅茶を啜りながらそう答えた。
「DARKは気付いてんのか?」
「気付いてないでしょー!
DARKいつも情報遅れてるじゃん」
「馬鹿ばっかだからな」
そう言った龍蓮に、あたしは
「1人除いてね」
と小さく返した。


