「あー暇!暇!暇!」
鈴音が足をバタバタさせて嘆く。
今は一応授業中、なんだけど、あたし達は滅多に教室に行かない。
「テレビ付けていい?」
「どーぞ」
適当に答えパソコンを弄る。
次攻めこんで来そうな族とか目付けとかないと。
「空愛!!大変なこと思い出した!!」
急に鈴音が声をあげる。
「……何」
こうやって鈴音が声をあげる時はだいたい大変なことじゃない。
「もうすぐテストだよぉー!!」
鈴音はあたふたしながらそう叫んだ。
………ほら、大変なことじゃない。
テストなんか3人とも毎回難なくこなしてる。
「そんぐらいで騒ぐな。
大変なことじゃねぇだろ」
龍蓮が呆れたという口調で言った。
あたしは目で呆れたと言う。
「…まぁそうだよねー」
すると鈴音はそう言って大人しくテレビを見始めた。
………どうしたかったんだろう…