「ちょっと可愛いからって調子にのるな。お前は天狗になってんだよ」
はい?可愛いなんて思ったことないですけど?



言われるたびに、私は言い返した。
言われ続けるなんて、負けず嫌いの私は絶対嫌だから。

でも、私も一応人間だ。


傷ついた。



この頃の私は、友達がたくさんいた。
シグレを含め、大人数でいることが楽しかった。
皆、信用していたので、なんでも話した。


でも一緒にいた子達にそう言われている事を噂で聞いてしまった。
私はそんな事ありえない、と思い…
本人達に確かめた。

(そんな事言うわけないじゃん)

きっと、こう答えてくれると思っていた。


だけど、違った。
彼女達は、否定もせず頷いた。

だから、なに?
と、でも言うような顔で、私を見つめた。


その日から彼女達は私から、離れていった。
話しかけても無視。

そのうち、私に聞こえるように大きな声で悪口を言ったり…

幸い、直接的なイジメがなかった事が救いだった。



そして、そんな私とずっと一緒にいてくれたのが、シグレとユキだ。

ユキと言うのは、中学生からの友達で、
とても可愛くて、キラキラしている女の子。
金髪でパーマのあたった長い髪。
性格は、結構ズバズバ言ってくる。でも優しくて…そうゆう所が大好きだ。

今は違う高校に行ってしまって、たまにしか会えない。
でも今度の日曜日に会う約束をしている。
楽しみだなぁー。


「…なぁ。」
「きゃっ」