ザーザーと雨が降り続く午後3時。


"オカルト研究会"

そう書かれた、ぼろぼろの紙が貼られた教室の中で少年と少女は、ぼんやりと窓の外を見つめていた。








「……感情屋?」



少女が口を開く、少年は「そう…」と頷いて答えた。





「感情屋って、都市伝説でしょ?」


「ほんとにあるんだって」


「都市伝説だよ、ほんとにあるわけないでしょ」




がくがくと震えながら青い顔をする少年に少女は安心させるように声を明るくさせて、小さく笑う。


しかし、少年は震えを止めることもなくただただ、「ほんとなんだ!」と叫び続けた。