感情屋






その後も僕は、楽しんで野球を出来なくて、ずっと沈んだ気持ちのまま1日の練習をした。


こんな気持ちは、始めてだった。






(……この顔を直さないと試合出させてもらえない)



家に帰って、ベッドに入ったあともぐるぐると監督の言葉が頭を回った。



試合に出たい。

野球がしたい。



楽しんだら野球をやらせてもらえない…。

じゃあ…どうすればいいんだ?




僕が"苦しい"っていう感情を手に入れれば…いいの?




『感情屋はね、名前の通り感情を売ってるお店なの』




僕は……昨日、お姉ちゃんが言っていた言葉を浮かべて目を閉じた。












「いらっしゃいませ」