彼らの勤めている会社は、建築資材の販売や、住宅や店舗の内外装を手がける建設会社だ。
創業は明治にまで遡り、金物屋がその始まりと、社歴にはある。
もともと、建築資材を取り扱っていたのだが、20年ほど前から建築設計自体も請け負うようになった。
亜紀や町田は建築設計士として、ここで働いている。
正確に言えば、亜紀は設計補助として働いている。
大学の建築科を卒業した町田は、入社1年目で2級建築士の試験を受けて資格を取り、4年間の実務を経験すると、すぐに1級建築士の試験も受けて、その資格を取った。
けれど、亜紀は2級建築士の資格すらまだない。
受験資格はある。
専門学校では建築CGデザインを勉強してきた。
卒業と同時に、町田同様、2級建築士を受験する資格は得ている。
CADによる設計しかできない者も多い中、亜紀は手書きでもきっちりと図面を引ける。
だからこそなのか、町田や野田には、毎年のように試験を受けろと亜紀は言われている。
でも、そこまでの意欲は亜紀にはなかった。
過去には、ひそかにこっそりと、試験勉強をしていた時期もあった。
けれど、結局、試験は受けていない。
町田が亜紀に対して、1番厳しい言葉をかけるときは、試験がらみの話がでたときだった。
創業は明治にまで遡り、金物屋がその始まりと、社歴にはある。
もともと、建築資材を取り扱っていたのだが、20年ほど前から建築設計自体も請け負うようになった。
亜紀や町田は建築設計士として、ここで働いている。
正確に言えば、亜紀は設計補助として働いている。
大学の建築科を卒業した町田は、入社1年目で2級建築士の試験を受けて資格を取り、4年間の実務を経験すると、すぐに1級建築士の試験も受けて、その資格を取った。
けれど、亜紀は2級建築士の資格すらまだない。
受験資格はある。
専門学校では建築CGデザインを勉強してきた。
卒業と同時に、町田同様、2級建築士を受験する資格は得ている。
CADによる設計しかできない者も多い中、亜紀は手書きでもきっちりと図面を引ける。
だからこそなのか、町田や野田には、毎年のように試験を受けろと亜紀は言われている。
でも、そこまでの意欲は亜紀にはなかった。
過去には、ひそかにこっそりと、試験勉強をしていた時期もあった。
けれど、結局、試験は受けていない。
町田が亜紀に対して、1番厳しい言葉をかけるときは、試験がらみの話がでたときだった。



