コツコツコツーーー
ーーーコツコツコツ
明らかに私の足音とか違う音する。
だいたい今までいつもと違う道通ったら諦める人が多かったのになー…。
コツコツコツーーー
ーーーコツコツコツ
なんだか…いつもと違う?
ちょっと怖いかも。洋に来てもらおうかな…もう終わっただろうし。
っと見せかけて
ばっっ‼
私は勢いよく振り返った。
「あわわッ」
「は?」
あわわ?
「ご、ごごごごごめんなさい‼‼」
目の前にいるのはどうやら蓮や洋のファンではないらしい。
でもすごく慌てている。
「んーと…。誰ですか?」
とりあえず今一番聞くべきことを聞いた。
「北高3年生の佐原 遼哉(さはら りょうや)です。あなたは東高2年生の華風楓さんですよね?」
「なんで私の名前知ってるんですか?」
「あの、この前学生証を拾いまして…。なかなか渡すタイミングが分からなくて…。」
「あっ。それはどーも。ありがとうございます。」
そう言って手を出すと手の上に学生証が乗せられた。
