でも、やっぱり自分の心は自由にはいかなくて。


私の目からは涙は溢れ出していた。


「ご、めん・・ッ。目、にゴミ、入っ、ちゃって・・あはは・・」




「馬鹿、由梨の馬鹿、目にゴミ入っただけでそんなに涙出ると思う?!」


「ご、めん・・ッ。」




「あたし達がどれだけ心配したと思ってるの?!」


「ご、めん・・・ッ。」




「ごめん、由梨・・。言い過ぎた・・・。」


「ん・・大丈夫。」


今度こそ、と私は小さく璃香に向かって微笑んだ。




「も・・無理しないで・・?ゴメン、悪いのはあたしのほうなの。」


「・・ぇ?・・・」


「あたし、拓斗くんに期間限定で付き合ってもらってたの。


 実はその期限が、昨日までだったの。」


「・・・・。」




「由梨が告白したら両思いかも、って思ったら。意地悪言っちゃって・・ゴメン。」


驚きのあまり、私は無言になる、




「今日、由梨の誕生日でしょ・・?」


「・・・ぁ・・」


私は、璃香とのことがショック過ぎて、


自分の誕生日の事などすっかり忘れていたんだ―。