「あの、ちいせぇ子は?いつも一緒じゃねぇのかよ。」 「あ、加奈?好きな先輩の追っかけにいったらしいの。」 「追っかけ?」 そう聞き返されて、あわてて弁解する。 「あ、うん、追っかけって言ってもね?部活まで見に行ったり、お昼休みに教室までいったりっていうことだけだけどね。」 「立派な追っかけだな。」 はっきりといわれて、う、っと言葉につまる。 「っていうか、お前の家、どこだ。」 そう聞かれて、私はあたりを見回した。 いつのまにか住宅街に着いたらしい。 「あそこ。」