大きな皿に山盛りの料理を乗せ、テーブルへと運んでくる笑顔の遥と賑やかに待っている子供達の映像が小夜の目に浮かんだ

「さあや…もちろんその夢の僕の隣にはさあやがいるんだからね!
あっ!これは予約だから!
さあやの未来の夢に僕も加えておいてね!」

…予約…あたしの…未来…
それって…

小夜が未来へと思いを馳せていると何やら後部座席から異臭がしてきた

「何か…匂いますね…」

母が乗せてくれた紙袋が目に入る

腕を伸ばし、袋を開けると大きなタッパーに糠床がぎっしりと入っている

…お母さん…できれば匂いが漏れない工夫をお願いします…