やりたいことをすでに見つけている由美子の目はキラキラと輝いていた

ただ漠然と毎日を送っている自分との差を改めて感じ、隣にいるのに手の届かない存在に思えた

「小夜…焦らないでいいんじゃない?
やっと自分で選べる状況になったんだし…
大学に行ってから見つかるかもよ!やりたいこと」

器に残った赤い液体を飲み干し由美子は言った

…そうか…
無理に今、将来を決めなくても
自由に選んでいいんだ
自分で…

それからの小夜はいろんな人にどうやって進路を決めたのか聞いて回った