アイ・ラブ・おデブ【完結】

「なんでそんなに父親の言いなりなの?
弁護士になるほど頭がいいならパイロットだってなれたでしょ?」

幸絵は悲しそうに眉を下げて首を横に振った

「タカは…桜井良ニに育ててもらったから…
逆らえないの…」

「育ててもらったって…
そんな風に親に恩を感じるなんて…
少し変だよ…
だからといって結婚相手まで自由にならないなんて…」

由美子の言葉に幸絵は首を横に振る

「タカは…
桜井良ニの…子供じゃないの…
奥さんの妹の子供なの…
生まれてすぐに子供のいない桜井良ニ達に引きとられたの
そして後を継ぐために育てられたの
だから…タカは…
父親には逆らえないの…
将来は…政治家にならなくちゃいけないの…」

幸絵は持っていたハンカチをギュウと握りしめた