三日前…
講演会が終わり、控え室に行く小夜と別れた由美子はトイレに向かって歩いていた

トイレの案内標示の先に、良孝が女性の腕を掴み足早に角を曲がる姿を見かけた

…あれ?今の…ヤツだったよね…
どこに行くんだ?

由美子は自分の好奇心を抑え切れずに後を追った

二人は裏口の扉の前で話し始めた

「………どうしたんだ!
もう会わないって言っただろ…
それに…その…」

「ごめんなさい
私も会わないつもりだったの
でも…今日病院で…」

物陰に隠れ由美子は盗み聞きをしていた