アイ・ラブ・おデブ【完結】

そんな大役は自分にはできないと断りたかった

けれども小夜の口からは

「…分かりました」
と承諾の言葉しか出せなかった

帰りはタクシーで良孝がホテルまで送ってくれた

タクシーの中で良孝は沈んだ声で聞いてきた

「小夜さんは…好きな人はいましたか?」

「えっ?…好きな…人?」

突然の質問に驚いて良孝の方を向くと、遠い目をした悲しそうな表情をしていた

「す…好きな…人…いません
なぜ…そんなことを聞いたのですか?」

…あたしの気持ちなど関係ないと言ったのに…
どうして?
食事中もずっと黙ったままだった…
やはりあたしのことは気に入らないんでしょ…