小夜は鍵を開けて中に入ると遥は
「もう少しだけ…いい?」

と玄関へと入り、パタンとドアを閉めた

「小夜…これからも僕と一緒に誕生日を祝ってくれないか?
ずっと…小夜の一番近くにいたいんだ…」

気がつくと狭い玄関の中で遥に抱きしめられていた

耳元で聞こえる遥の優しい甘い囁きに、小夜はただ頷くことしかできない

「さあ…や…」

遠い昔の懐かしい呼び名に、遥の方へと顔を上げた

「愛してるよ…」

瞼を閉じた遥の顔が近づき、唇が重なりあった