小夜が俯いて遥と繋いだ手を見つめていると

「コウ!お喋りはもういい
運転に集中してくれ…」

遥が横から助け船を出してくれた

小夜の耳元に唇を寄せて小さな声で囁いた

「小夜のことは誰にも秘密にして隠しておきたい…
僕だけのものにしておきたい…」

…遥さん…あたしのこの体は隠せません…大き過ぎです

アパートに着くとコウを待たせ部屋まで送ってくれた

「今日はごめん…あんなお邪魔虫が入って…
ビックリさせちゃって…」

「大丈夫…ちょっとびっくりしただけ…
今日は素敵なディナーをありがとう!
こんなに美味しくて…ロマンチックな誕生日は初めて!
どうもありがとう」