空港内のベンチにイライラしながら待っている遥の携帯が鳴った

「もしもし…笹原さんの携帯ですか?」

知らない女性の声がした

「私…皆川です。凛の母です
もうこちらに向かっているところですか?」

遠慮がちに尋ねた
空港でキャンセル待ちをしていることを伝えると

「今、警察の方から連絡があって…」

…警察…やはり何かの事件に巻き込まれてしまったのか?

携帯を握る手が汗ばんできた