ケインに連れられて来たのは馬小屋だった

大きな体の馬が優しい瞳で小夜を見ている

ケインは素早く馬の背中に鞍を付け、小夜を高い台の上から馬に乗せた

「ストップ!ストップ!
ウエイト!ウエイト!」

小夜がお尻を押されながら叫ぶが、ケインは止めない

とうとう馬の背中に股がってしまった

周りを見ると予想以上に高い

必死に鞍の端を掴み日本語で降ろしてと叫ぶが、ケインは足早に馬を引いて外に出た

馬に何やら話しかけてお尻をパンと叩いた

馬は走り出し、小夜は振り落とされないようにしがみ付くことしかできなかった