今から30分前…遥と電話が切れた時…




「…がっがが…がっ外人さんが…
うっ…うしっ…後ろに!
きゃあっ~!
………………ツーツーツー…」

小夜の肩を後ろから掴んだのは背の高い金髪の女性だった

雨に濡れて泣きそうな顔の小夜を心配して声をかけたが、電話に夢中だったので気づかなかった

だから肩を掴んだのだ…正確には肩を叩いただけだ

彼女にビックリしていると反対側から、腰の辺りにドンと衝撃を受けて悲鳴のような声が出た

その衝撃でぬかるんだ地面に倒されてしまった