もう少しこのままで!と小夜は思っていたのに遥は急に離れてしまった

「そうだ!小夜に渡す物があったよ!
あぶない忘れるとこだった…」
鞄の中から取り出したのは、掌にすっぽりと収まる携帯電話だった

…??これは?

「これ…海外でも使える携帯
時差はほとんどないからじゃんじゃんかけてきてね!
僕の番号は入れてあるから
毎日小夜の声が聞きたいんだ…」

…こんなものまで用意してくれて…

「ありがとう…
毎日かけても本当にいいの?」

「もちろんだよ
きっと待てなくて僕の方がかけると思うけどね!」