アイ・ラブ・おデブ【完結】

カウンターの椅子は小夜のお尻には小さく、かなりはみ出してしまうが柏木の隣に座るしかない

オーダーをとったお姉さんがいなくなると、小夜にも少し余裕が生まれ周りを見回した

店の中は薄暗く、ところどころに置かれたアンティークなランプの灯りが小さく揺れている

心地好く耳に入ってくるピアノの音は、ジャズと呼ばれる種類のものだと柏木がボソッと教えてくれた

カウンター席の他に小さなテーブル席もあり、そこには中年のカップルがワインを飲みながら静かに話していた

「さあ、どうぞ」

その言葉と共に目の前に置かれた物は、どんぶりのような大きな器に盛られた三人前はありそうなカルボナーラだった

ふわぁ~と立ち上る湯気に頬を緩め、いただきますと手を合わせれば柏木といることなど忘れていた