柏木は話をすべてを目の前に座る渋井に話した

顔を上げ、窓を見ると夏の日差しが隣のビルに反射している

もう昼に近いようだ

有無を言わせぬ渋井の気迫に、集めた情報を正直に話してしまったが、それが正しかったのか柏木は悩んでいた

窓の外から渋井に視線を移す

先ほどから、目を瞑ったまま両腕を組み、じっと動かない

暫くしてしびれを切らした柏木が話しかけようとしたとき、やっと渋井が口を開いた

「柏木くん…この話し…
…私に任せてもらえないだろうか?
君達に悪いようにはしないから!」

そう言うと柏木の肩をポンと叩き、部屋を出ていった