アイ・ラブ・おデブ【完結】

…くぅ~!柏木め!
覚えておれ…
べらべらと…このお喋り野郎!

「あぁ…あっという間に平野婚約説が社内に流れたから、他の狙ってたヤツも諦めるだろ?
なあ…平野?」

…こんのぉ~!"なあ"じゃないよ!
他にもいるような大袈裟な言い方して!

沸々とわき上がる怒りを込めて、小夜は立ち上がって柏木を睨んだ

「いい加減なこと言わないで!
確かにディーノがよく声をかけてきたけど、それは…
外国人の軽いジョークってやつでしょ!
からかわれていただけよ!
あたしなんかを好きになる人なんていないんだから!
ディーノ以外にもいるような大袈裟な言い方までして…」

立ち上がって、大声でそう言ったが、遥がそっと小夜の手に触れた

…あぁ…そうだった…

「訂正!
あたしのことを好きになってくれるのはハルだけなんだから!」

興奮していて自分が何を言っているのか分からなくなってきた

「うふふ~小夜ちゃんは笹原さん一筋だもんね~
他の人なんて眼中にも入らないわね~」

リームののんびりしたフォローに、部屋の空気も穏やかになった

「そうだな…もう指輪のおかげで落ち着くな…
良かったな」

そう言った柏木の言葉は優しかったが、瞳は少しばかり淋しげに見えた