アイ・ラブ・おデブ【完結】

都心から少し離れた広い洗車場にドライブしてきた

もう夜になろうとする平日のこの時間は、洗車場を利用する人など居らず、貸切状態だった

「さあや!そっちのタイヤも頼むよ
嬉しいな…僕の車を一緒に洗うなんて…
まるで僕の体を洗ってもらっている気分だ!
そうか…それもいいな…」

終わりの方は独り言のような弾んだ声が、反対側から聞こえた

…なんだか…ハルの頭の中が怪しい妄想になってるような…

でもそんな風に、はしゃいでいる遥のことも、愛しく思える

ワックスを塗ったボディを柔らかな布で磨いていると、今夜は遥のお腹が鳴った

ググッ~グル…

「ハルのお腹が騒ぎ出しちゃったね
ご飯食べに行こうか?」

「アハッ!今日は昼飯抜いたからな…
よしっ!終わった…
来た道にうどん屋があったからそこにしようか?」

ただ一緒に洗車をしただけだが、初めての作業に新鮮さを感じた

夕食を食べ、一緒にアパートに帰ってきた

今夜も由美子は帰宅せずに、どこかに泊まるらしいメールが夕方にはきていた

お風呂を済ませた(もちろん別々に)小夜が布団に横たわる遥に近づくと寝息が聞こえた

…フフッ…今日は実家から5時間も飛ばして来たんだもん…
洗車なんてさせちゃ駄目だったかな?

暖かな気持ちで、肩まで布団を引き上げ電気を消した