アイ・ラブ・おデブ【完結】

食中毒の一件でカメラの前で謝罪をした環だが、今ではその所在も分からないと伝えられた

慎太郎は唯一の手がかりである環の住まいの前に来た

その建物の前にはパパラッチ風の怪しげな人達が群れ集まり、渦中の人物を探していた

「慎ちゃん…これじゃあ、無理なんじゃない?
囚われの腑抜け王子には会えない…」

「いいえ…遥さんに直接会いに来たんじゃありません
もう一人…知り合い…
あっ!あの人です!」

地味な服装にきっちりと纏めた髪型の女性…ミーシャに近付き、日本語で話しかけた

「こんにちは
私のことは覚えていますか?」

無言で通り過ぎようとしていたが、慎太郎を一瞥して歩みを緩めた

「買い物帰りですか?
少しだけ…ご一緒願います」

果たしてミーシャがついて来るのか半ば賭けの気持ちでそう話しかけた

振り返ると由美子の後ろを俯き加減でついてきた

そして車の後部座席に座り、小さな声で呟いた

「どこか…公園に…」