アイ・ラブ・おデブ【完結】

ベッドから降り、全身で地球の重力を感じながら深く息を吐いた

…ふ~っ
ほっとしている自分がいる…
何もなかった…
いや…キスくらいはされたのかもしれないが…

ズボンもパンツも…パジャマの下に着ているティシャツさえ乱れていなかった

ちゃんとティシャツはズボンにinされていた

おまけに環は掛け布団の上にいる

この事実は二人の間には、まだ越えてはいない壁があることを示していた

…プライドの高い環がこの事をどうするのか…
同じベッドで一夜を過ごしたのに…何もなかった…など
認めたくない誤算だろう
ここまで仕掛けておきながら…
何故、チャンスを逃した?

すっきりしない頭を振りながら、キッチンにコーヒーを飲みに行く

「おはようございます」

相変わらず無表情のメイドが、コーヒーを差し出しながら機械的に挨拶をした

夕べ、疑惑の飲み物を運んできたのはこの主人に忠実な女だ

環に指示されたに決まっているが、睡眠薬入りの物を出すなど犯罪だ