アイ・ラブ・おデブ【完結】

「こらぁ~!慎ちゃん!
小夜を口説くな~
失恋したばかりの小夜を口説くな~」

大きな声を出し、ふらふらしながら由美子が近づいてきた

…そんな大きな声で…失恋したなんて…
由美子さん!やめて~!

「あら…小夜ちゃん…笹原さんと…」

カウンターの向こうでリームも驚いた顔をしている

…そうです…そうなんです
つい最近、振られてしまいました…

心配をかけないように口角を上げて笑顔を作り頷いた…きっと上手に笑えていない

「…そうなの…二人は…」

リームが考え込むように一人で呟いていると、由美子は慎太郎の肩に手を置いて絡み始めた

「失恋の痛手に漬け込むなんて…慎ちゃん!男らしくないよ!
小夜は…さや…は…まだ…」

……ゴンッ

慎太郎の背中にもたれ掛かり由美子は目を閉じている

…寝てる…由美子さん…その状況で…寝るなんて…
すご技…

「ふっ…小夜さん…帰りましょうか
もう少しお話をしたかったのですが…
このお嬢さんと一緒に送ります
タクシーを呼んでもらえますか?」

由美子に頭突きされた後頭部を擦りながら、慎太郎は背中に酔っ払いをおぶった