アイ・ラブ・おデブ【完結】

それから年末までの3週間、由美子は東京で美術館の宣伝活動や芸術系のイベントに参加したりするそうだ

その間、小夜のアパートで過ごし正月は田舎に帰る予定にしている

次の日、由美子に誘われて銀座へと足を運んだ

インドで知り合ったという写真家の作品展に行き、由美子の行きたかった文房具専門店に寄ったりした

夕方には美術館のオーナーとディナーの約束をしており、小夜も招待された

「いいの…いいの!
美術館の用事で東京に来ているのに、小夜のとこに泊まって…
ホテル代が浮いてるんだから!
夕飯ぐらいご馳走になろうよ」

恐縮している小夜は、有名な老舗ホテルのロビーに連れてこられた

「あ…ちょっと待ってて
御手洗いに行ってくる」

由美子はその場に小夜を残して、離れていった

隅の椅子に腰掛け、行き交う人を眺めていた

外国人の観光客…
スーツ姿のビジネスマン…
綺麗に着飾る結婚式帰りのグループ…

様々な人が同じ空間を共有していて不思議な感じがする

ふと離れた場所に立つ後ろ姿に胸が高鳴る