アイ・ラブ・おデブ【完結】

"環の望むことを叶えなくちゃいけない"

"君の物は自宅に送るから…"

環を選んだ遥は小夜の名前を呼ぶ事すらしなかった

…もう嫌われちゃったのかな…
あたし…ハルの傍にはいられないの?
どうして…こんなことになったのだろう…

あまりに大きな衝撃を受け、涙すら出てこない

目の前に散らばったバッグの中身を越えて部屋の中に入る

寝室にしている部屋の隅に積み上げた布団に寄りかかり膝を抱えた

…今はもう何も考えたくない
これ以上…考えられない

明かりのついていない部屋で目を閉じて暗闇の中に体を沈めた

眠ったのか、ただ目を閉じていたのか分からない…気がつくと窓の外は明るくなってきた

…会社に行かなくちゃ

ただそう考えていつものように身支度を整え、アパートを出た

自転車に乗るような元気も集中力もない
今日は満員電車に揺られ通い慣れた道を歩く

小夜の心は凍りついたままだが時計の針も日常の生活も待ってはくれない

何も考えないようにして自分のデスクでパソコンに集中した