「…そうかな…
待っているのは…駄目なのかな?
もうすぐ3ヶ月…
ビザを持ってないハルはもうすぐ帰国すると思うの…
その時はちゃんと会って話すもん…」

自分の手元を見つめて子供が言い訳をしているかのように答えた

「じゃあ…その時に泣き叫ぶの?
あたしを捨てないで~!って
どうするのさ?
その美貌の女を選んだって言われたら…」

顔を上げて由美子を見ると意地悪くニヤケている

「…それは…
ちゃんと理由を聞くよ…
そして…ハルが…そう決めたなら…」

小夜自身、口にしてみて恐ろしくなる答えだった

…えっ…ハルが決めたならあたしは離れるの?
そんなこと…できるの?
そう思っているの?

「小夜…まだ人の気持ちばかり考えているんだね…
そこが小夜の良いところでもあり欠点でもあるよ!
恋愛では我が儘になったって許されるんだ!
自分の気持ちに正直にならなきゃ後悔するよ…
まあ…後悔に生きる婆さんになりたきゃ…それでもいいか…」

…後悔…待っていたら…後悔する?
…あたし…それで…いいの?

「後悔なんてしたくない…けど…ハルを困らせたくない…
そう…困らせるような我が儘なんて…」