アイ・ラブ・おデブ【完結】

フランス最終日はフライト時間まで、知り合いのワイナリーに足を伸ばした

楽しいはずの小夜との時間も気づけば溜め息ばかりが出る

是非とも案内したかった地下の貯蔵庫では暗闇の中で
「ずっと傍にいて…」
と言われたのに、何も言葉が出なかった

ただ力強く抱き締めることしか出来なかった

…僕も離れたくない…
離れるつもりはないよ…
君の誕生日には約束をさせてくれ…

そう心の中で誓ったのに…

空港でとった電話によって二人の未来は引き裂かれてしまった

「もしもし…笹原さんですか?
私は環のマネージメントをしているブノワといいます
まだ空港内にいますね!
すぐに来てください!
環が大変なんです…
すぐに…病院に来てください!
あなたが来ないと…環は命を絶つと言っています
彼女は言い出したら聞かないことは知っていますね
場所は……」

…何を言っているんだ…
環が命を絶つ?
自殺をするとでも言うのか?

初めて話す相手とは思えぬ程冷たい声で遥は答えた