それがどうした事だ!
あんな腑抜けのような電話を寄越して!

泣きそうな小夜さん一人を飛行機に乗せて…
フランスに行く前はあんなに張り切って誕生日にはサプライズを用意しているなんて言っていたくせに…
たった一人で誕生日を過ごさせやがって…
安心させる電話の1つもしない…

こちらからの電話には出ないで一方的に俺にだけかけてくる

それに俺が理由を聞いても頑なに話さない…

俺だって遥を…小夜さんをこのままにしておけない!

じっとなんかしてられない!

すでに遥の師匠であるアントニオには、フランス語に訳した手紙を送ってある
彼が唯一の頼みの綱だ

その返事を待って俺も動くつもりだ

小夜さんから聞いたモデルの話も気になる…
いったいどんな関係なんだ?