カーテンの向こうから差し込む柔らかな日差しが、ベッドで眠る二人を包んでいた

「……んっ…」

何も身に付けずに寝てしまった小夜が寒そうに寝返りを打ち、遥の胸に顔を埋めた

「さあや…ずっと僕の傍に…」

軽い羽根布団で小夜を包み、艶やかな黒髪に指を絡めた

熱く濃密な小夜との夜を過ごし、いつもならば体も心も満たされた朝を迎える…はずであるがこの日の遥は何か漠然とした不安を感じていた

…大丈夫…この手の中にいる…
明日もその次だって…

自分に言い聞かせるように…その温もりを確かめるように何度も小夜の髪を撫でた