そっと横顔を盗み見ると、怒っているような難しい顔をしていた

食事をしている間も表情は冴えず、小夜の話に気のない返事をするばかりだ

稲本との約束通りリームの店へと向かう

パーキングから手を繋ぎ、ビルの谷間を歩いていると遥はやっと眩しい笑顔を見せてくれた

「ごめん…あまりにもショックで…
車で2時間なんて…
毎日は会えないね…
半年も…寂しくて、耐えられそうにない…

…近くに引っ越しするかな…
いや…半年…店を休むか…」

ここが人通りが少ないが歩道の真ん中ということを忘れ、ギュウッと抱きしめて離さない