「い、意外…そーなんだ。優子さん今付き合ってる人いないんだ…!(落ち着け俺、落ち着け俺!)」

「うん。今ってか高3の時からいないから、もう3年いないかなー。本当に残念でしょ」

「んなこと、ないっす!」


(そんなに??本当に意外だ)


予想外の優子の言葉に、高まる鼓動、心拍数。脈の打ち方が普段よりも激しく、自分がドキドキしているのが分かる。

「えっと、じゃあ(俺も彼女いなくて、年下でもいけるんなら…)」

「?」

「いや、その(そもそも、優子さん俺のことどう思ってるの。俺はめちゃくちゃ好きですけど…じゃなくて)…っー…!」


喜屋武が意を決して、口を開いた時に、丁度前の客の注文を聞き終わった店員が話しかけてきた。


「優子さ「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」…ハイ…」


間の悪さを感じつつ、優子と一緒に注文をして、代金を払う喜屋武。注文の品が出てくるまで、少し待つようだ。

「さっき、何か言い掛けてたよね?」

優子の言葉に再び顔が赤くなった。意を決しなければ。ガツンと言わなければ。

「いや、あの、優子さん可愛いのに彼氏いないのビックリして…」


「そんなことないよー…喜屋武くんこそどうなの?格好いいし彼女いるんでしょ?」

(こっちにふってきた!予想外の展開だ)

「俺もいないんです。アハハ、…あ、それより、」